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お知らせ

IoTをめがねづくりに! 生産性改革プロジェクト、始動。

先日、IoTの専門家である伊本 貴士 氏( メディアスケッチ株式会社 代表取締役 )に、ここ福井・鯖江のめがね産地へお越しいただきました。

 

 

というのも、実は現在めがね産地は長年の不況による設備の減退と全国的な人口動態を背景にした労働人口の不足により、生産能力の維持という面で厳しい状況にさらされています。

 

さらに、嬉しい悲鳴とも言えるのですが、構造が複雑で高品質なめがねの需要が世界的に伸びており、そのような製品を作れる世界唯一の産地である福井・鯖江に国内外から生産の注文が増えているため、それらに全て対応することがなかなか難しい状況になっています。

 

そこで今回私たち福井県眼鏡工業組合が、産地に専門家を招聘してIoTなどのテクノロジーを活かした生産性の向上の可能性を調査し、それを産地の企業に伝え、産地全体の生産性を高めて

「より高品質なめがねを限られた職人たちの手でより短い期間で作れる」

ようにしていく、言わば

「産地の生産性改革」

を目指すプロジェクトを始動させました。

 

そしてその初回となる伊本氏による事前視察(4/11・12)の様子にはテレビ取材が入り、下記のようにニュースで放映していただきました。

 

 

 

今回の視察ではタイプの異なる3社を回り、まずは伊本氏に産地のめがねづくりの現状を把握していただきました。

 

 

 

その中で伊本氏より様々なIoTやAIなどの活用可能性をご指摘いただき、特に印象的だったのは

・みんなが思っているより低コストで簡単に始められるもの

・完全自動化というより職人をアシストするもの

という話です。

 

例えば前者の話の一例で挙げられたのは、下記のような小さなコンピューターとセンサーを用いて気温、傾き具合、振動などのリアルタイム検知が可能です。

 

しかもこれらは機器としては総額1万円以内とのこと。そう聞くと中小企業でも一気に身近に感じられますね!

 

また、後者の話としては、そもそも完全自動化できるようなものであればそもそも日本の製造業が逆に中国の新興国などに勝ち目が無いわけで、実際は(特にめがねづくりは)人の熟練の感覚と技術が絶対的に必要なもので、これは現状代替ができません。

 

その職人の作業を、例えば「研磨」という職人が手でピカピカに磨き上げる作業であれば、一通り機械で磨いたものをセンサーで「傷が残っているもの」と「問題が無いもの」に選り分けて、傷があるものを重点的に職人が手でしっかりと仕上げていけば良いというわけです。

 

この他にもたくさんの話・可能性がありましたが、とりあえず今回の事前視察でこのめがね産地がやれる生産性改革の方法は様々にある!ということを感じることができました。

 

 

なお、今回のプロジェクトは国の機関から地元の福井県庁まで多くの方々の支援により実現しています。(下記参照)

IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)

IoT推進ラボ

福井県 IoT推進ラボ

誠にありがとうございます。

 

 

プロジェクトはまだまだ始まったばかりです。

今後より具体的に「めがね企業が実際に何をできるか」を調査・検討し、この動きを産地企業内に広めていき、小さなところから実行に移していけるように一つ一つ進めていきます。

 

引き続きめがね産地への応援を、よろしくお願いいたします。

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